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「わぁ…中も綺麗ですね」
建物の中は外装と同じく西洋風でシンプルだか高級感があった。
「フフ、まぁ心のリフレッシュをしてもらうためにですよ」
キョロキョロと首を回す陽奈をみて管理人は微笑んだ。
「へぇー、人もけっこういるんですね」
陽奈達のいる
大広間のような場所には
だいたい30人くらいの人がいた。
その格好や歳は様々で、年齢は10歳ぐらいの少年もいれば70歳ぐらいに見える老人もいて
その格好は今時の若い人が着るような服を着ている人やヨーロッパにでもいそうな格好をしている人もいたりと均一性はまったくなかった。
陽菜がキョロキョロと周りを観察していると
女である陽奈からみてもセクシーな20代後半ぐらいの女性が陽菜の前にやってきた。
ゆるいパーマがかかった長い黒髪を後ろでひとつにむすんでいる。
「??こ、こんにちは…」おどおどと挨拶をすると
「きゃーー‼‼‼‼依頼人よー‼‼久々みた久々‼」
いきなり叫ばれたので、陽菜は耳がキーンとなり、思わずキャッと小さく叫び声を上げた。
「ちょっと私がもらっていい?この子」
そんな陽菜にはお構い無しに女性は陽菜に抱きついてくる、しかも心なしか鼻息が荒い。
―えっ?ちょっとなんか恐いこの人
「すみません、その言い方だと陽菜さんが勘違いなさるのでやめて下さいね」
管理人が不振がる陽菜をみて助け船をよこしてくれた。
「それに陽菜さんの担当はもう決まってますから」
「えーなによー、いいでしょー別にー」
管理人の言葉に女性はぶーと唇を尖らせた。
そんな顔でさえ美人は絵になるから得である。
―担当ってなんのことだろ
陽菜は管理人の言ったことを考えていた。
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