第1章◇そよ風

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「…………」 陽奈がこの部屋に入って20分ほどたっただろうか まだ陽奈の担当なる者は現れない。 「…すぐってどれくらいのこと言うんだろう…やっぱ人によって違うものなんだなー」 そんなことを考えていると ガチャッ 「いや、少なくとも20分はすぐって言わないだろ、よく慌てないでそんな待てたな」 「けっこう怪しいとこなのに、1人で待てるのにも驚きですね」 扉が開いて人が2人入ってきた。 1人はバンダナを着け、黒いダウンベストを着た背の高い二十歳前後くらいの黒髪の青年で もう1人は陽奈と同じくらいの歳の少年だった。 軽くはねた短い黒髪に深めの帽子をかぶってねずみ色のパーカーを羽織っていた。
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