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すると、タル置場にあった大きめの二つのタルが、音を立てて破裂し、その中から鎧を着た兵士が剣を手に取り、飛行船に現れた。
兵士「動くなてめぇら!」
兵士「我々はゼークス帝国兵だ!」
飛行船の観光客「ひぃ!な、なんでゼークスの兵がこんな所に……!」
兵士は、船長のいる操縦桿へと近寄り、刃を突き付けて脅す。
兵士「おい、高度を下げるなよ。そのまま真っ直ぐ飛びな。」
船長「…む……。」
兵士「おい、そこのアンチャンよぉ。」
兵士二人は、青年レストに近寄る。
レスト「あの、何か。」
兵士「てめぇがネイティブドラゴンに渡すブツを寄越せ。痛い目見たくなけりゃなあ!!」
レスト「……!」
レストは、兵士から距離を取り、懐に仕舞ってあったブロードソードを取りだし、構えた。
兵士「そうか、痛い目に遭いたいようだな。」
レスト「な、なんであなた達がその事を?」
船長「ネイティブドラゴンに届け物だと………あんた、何者だ……?」
レスト「……この荷物は大切なものです。おいそれと渡す訳にはいきません!」
兵士「んじゃ、殺して奪うぜ。いくぞ!」
兵士「へい!兄貴!」
兵士二人が、剣を片手に猛烈な勢いでレストを切り刻もうと駆け寄ってきた。
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