1日目・昼

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ヴァルゴ(監視の時間にはまだ早いが、やることもないし、あの女のことだから何しでかすかわからんからな……仕方ない) 「おい人質、ちゃんとおとなしくしてるのだろうな」 アリス「最初はグー!じゃんけんほいっ!あっちむいてぇ~……ほいっ! うっし!勝ったぁ~」 隣の囚人「あ~また負けちまったよ、あんた強えなぁ~……!」 アリス「私こう見えて勝負事は何でも9割勝ってきたのよ♪」 ヴァルゴ「……貴様、何をしている」 アリス「あ、ヴァルゴ! 今ね、今日のお昼ごはんのデザートのプリン、それを賭けたじゃんけん大会をしているのよ!」 ヴァルゴ「…あ?」 アリス「このじゃんけん大会を制した者だけが、余りのプリンを食べられる……。 覚醒せよ、その魂! 闘わなければ死ぬだけだぁ!」 コーン☆ アリス「いでっ、格子に腕ぶつけた……!」 ヴァルゴ「身の程もわきまえずに騒ぐからだ。 サルでさえもう少し利口だぞ」 アリス「私おサルさん以下?」 ヴァルゴ「ああ。 それと、何なのださっきの厨二くさいセリフは」 アリス「あれは某特撮モノのセリフを私がアレンジしたの。 確か、記憶喪失の青年が主人公のヤツと、鏡の中の世界で戦うヤツ、だったかなぁ……。 つまりパクりね」 ヴァルゴ「ああ、そういえばそんな作品が昔放映されていたな。 作品名は敢えて言わんが」 アリス「なんで?」 ヴァルゴ「大人の事情、というやつだ」 アリス「なんか納得」
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