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説明している内に森に着いた。
これから森に入るわけだが、俺は森に入る前に必ず行わなければいけないことがある。
精霊に話しかけることである。
精霊に閉鎖空間を作ってもらい、その中でトレーニングを行う。
閉鎖空間を作るのには特殊な技術が必要で、幼い俺には無理だから精霊に頼るのだ。
トレーニングにはいつもシルフがついてくれる。
シルフというのは風の精霊王である。
【シルフさん、いらっしゃいますか?】
【いるよー】
少し強い風が吹き、目の前に緑髪の女性が現れた。
「別に話すときは敬語じゃなくてもいいのにー」
「でもシルフさんが精霊王だから、畏まっちゃうというか…」
「私がいいって言ったらいいの!わかった!?」
「わかったよ…。呼び方はどうすれば?」
「ん~?シルフでいいよー」
「じゃあ、きょうも頼むよシルフ」
「りょーかい」
返事をすると、シルフが横に来て腕を振った。
すると縦に直径2mぐらいの裂け目ができた。
「時魔法で調節しとくから思う存分できるよー」
「ありがとうシルフ」
時魔法とは希少属性な一つである。
属性にも希少属性というものがあり、
時、氷、破壊などがある。
今回は3つしか挙げなかったが、世界には多種多様な属性がある。
俺はシルフにお礼を言うと、裂け目の中に入った。
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