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弘子は弟の良男と居間でテレビを観ながらくつろいでいた。
親は仕事から未だ帰っていない。
テレビの中の芸人達と良男の笑い声が響く。
「何か食べる物は無い?」
良男の問いに弘子は、冷蔵庫の上に即席麺が有るから自分で作りなと冷蔵庫の方を指差した。
良男は面倒くさそうな表情を浮かべながらもダラダラと即席麺を作り始める。
暫くしてお湯の沸騰した音の聞こえてくるのと同時に、パキッと割り箸の割る音が響いた。
弘子はその音に敏感に反応し、良男の方を振り向き、上着を脱ぎ始めた。
「姉ちゃん……」
……
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