58人が本棚に入れています
本棚に追加
ったく、一フロア毎の高さが十メートル以上とか、馬鹿じゃねえの?
いくら巨大な種族のモンスターも通るからって、高過ぎだろ。
つうかそも、そんなデケェモンスター城に入れんなよ。
小さくなれねえのにデケェモンスター共なんか外で十分だ、外で。
っと、アイツを呼ばなきゃな。
「ハイカゲ!」
直後、空から影が舞い降りる。
俺の相棒のハイカゲ、鳥型のモンスターだ。
影に見えるのは色が限り無く黒に近い灰色だから。
「クァァ」
ハイカゲが可愛らしく鳴き、首を傾げる。
「ああ、任務だ。内容は勇者のスパイ、お前にもサポートして貰う事になる。宜しくな?」
ハイカゲは可愛らしくもう一度鳴くと、停まっていた俺の肩から飛び上がる。
鷹の様なサイズが肩から飛び上がるのはそれなりな衝撃だが、肉体的に色々規格外なので問題ない。
「取り敢えずハイカゲ、勇者が誕生する町まで案内頼むぞ!」
「クァァァァ」
先程より長く強く、まるで任せろと言うように声を上げた。
面倒だが仕方ない、魔王のスパイとして…
ま、やりますか!
最初のコメントを投稿しよう!