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「おお!レウザ殿ではありませんか!?」
城下町を城へとゆっくり向かう途中、横から馬鹿デカいしゃがれた声が聞こえた。
「おう、騎士団長様じゃねえか」
顔を向けると、巨躯の鎧騎士が居た。
フルフェイスのヘルムが特徴的で、顔が見えなくても直ぐに判った。
「様なんて辞めて下され、我等の仲ではありませぬか」
我等の仲、と言われても。
一方的にぶっ飛ばしただけじゃないか?俺がアンタを。
「久方ぶりですな、此度は何用で?」
「ああ、何でも勇者が召喚されたらしいじゃないか。一目拝謁に賜ろうか、ってな」
嘘じゃない。
会って、なんやかんやでスパイするつもりだからな。
「では、此れから城へ?ちょうど良かった、是非ともお願いしたい事が御座います!」
お願い?なんだそりゃ。しかし、一回一回声がデカいな、このオッサン。
「はあ?お願い?つうか、アンタこそこんな所で何やってんだよ?」
「それも今の話に関わるのですが…如何かな、先ずは一つ手合わせ願いたい」
手合わせって…まあ、いっか。
ここで団長から色々と話を聞き出すのも良さそうだ。
「ハ。いいだろう、その腕鈍ってねえか見てやるよ!」
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