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――――おい
なんだようるさいな・・・
――――おい
静かにしてくれよ俺は眠いんだ
「おい!起きろ授業中だぞ!」
ゴンという音と頭を襲う激しい痛みとともに俺は目を覚ました。いまいち状況がわからずぼーっとしていた俺の耳にクラスメイトの笑い声が聞こえた
「全く俺の授業中に寝るとはいい度胸じゃないか」
どうやら授業中のようだが俺に授業を受けていた記憶はない。首をひねっていると
「お前もよく寝るやつだな。HRからずっと寝てたぞ」
そう話しかけてきたのは隣の席の相沢賢護
「それにしてもお前は運がいい。昼飯前の授業が近藤じゃなかったら食事抜きになっていただろうからな」
「笑い事じゃない、何故起こさなかった。お前が起こしていたら近藤の拳骨をくらわずにすんだんだ」
「起こそうとしたぞ、俺じゃなくて鶴木がだけどな。起きなかったお前が悪い」
「舞が?珍しいな、あいつが俺に関わるなんて。何かよくないことでも起こるんじゃないか?」
「・・・お前もひどい男だよな」
「は?何言ってるんだ、俺ほどの紳士はそうはいないぞ」
「無自覚なところが余計にたちが悪い」
そんなことを話していると不意に後ろから声が聞こえた
「お前ら俺の授業中に私語とは覚悟できてるんだろうな」
―――殺気ッ!恐る恐る振り向くと笑顔の近藤が立っていた
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