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明依は重いまぶたを開く。
手や足が大きな木のつるに縛られていた。
「気がついた様ですね。ごめんね。失神させて。乱暴にする気はないからそこでおとなしくしててね。」
サングラスをかけた10歳位の子供が語りかける。
「あ!箱。黄金の太陽」
「君には災いを呼ぶ言わばパンドラの箱。」
「そんな開けるの楽しみにしてたのに。どんなガラクタでもどんな宝物でも私はきっと嬉しい」
「そぅ…単純。もっと現実見たほうが良いよ。まぁ能力者見た以上話しても無駄。記憶抹消するから。」
「記憶を消す!?」
明依は今日起きた事が色々ありすぎて頭の中整理しているけど目の前の子供が誰かに似ている…。無性に気になりこの面影誰だったけ?
脳みそ溶けそうな位パニックになる。
――ISP(インスピレーション・サイキック・プラント)本部前。椎葉と雪火は奴らの施設に辿り着いた。
「奴らのアジトじゃん。」
「俺らの施設と規模はかわらないけど能力者の数多いかも。」
「2人でどこまでやれるかやってやろうじゃん」
「無茶だって。レベル高いの結構いるし」
「なんとかなるさ」
「…。」
乗り込もうとする2人を監視し採点するなら好奇心100点、順応性0点と飽きれていた。
サングラスの10歳の子供の姿をした照(ショウ)は自分の施設以外の能力者に気がつく。
「来ましたね。わかりやすくてヘドがでそうだ」
部下で幹部の雫(シズク)と陸(リク)に命令する。
「雫・陸頼みましたよ」
「ん?人の顔をまじまじと見るな!」
明依は照を見てなんとなく似ている人を思いだした。
「あの、つかぬことを伺いますが照(テル)おじさんに似てる気が…」
「っ!?」少し考えて。
「姪っ子のメイか…フッ身内とは。だが利用させてもらうよ」
邪魔だてするのはやはり身内かと思う。
「あのどら息子側の能力者。レベルの違いを思いしるがいいさ。」
ニヤリと笑う。
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