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(心霊的立場から、そう語る人もいるみたいだ)。
『それとも、先住人類が遺伝子操作を行い、ペット用として小型化したから?』
(犬というのは、植物などの品種改良みたいに、そういった操作がしやすい生き物だという話を、耳にしたことがある。だから、多種多様な犬種が存在するのだろう)。
一度、家の前でこんな事があった。
近所のパーマ屋のオバサンが、ひと昔まえなら「座敷犬」と呼ばれた小型犬を連れて、散歩で我が家の前に差し掛かった。
たまたま表に出ていたボクとミーコ。知らない仲ではないので、オバサンは立ち止まって、しばし立ち話。しかし、右下の足元にいたミーコを見れば…
「フ〜!」
大きさも、ほぼ互角の小型犬。向こうはキョトンとして、こちらを見詰めているだけなのに…
「なによアナタ!」
といった顔をして、威嚇している。でも…
『なあ〜んだよ、ミーコ。「後ろ楯」がないと、ダメなのかよ?』
しっかりシッポを、ボクの右脛に巻き付けて…
『離れないでね』
そんな感じで、威勢を張っていたワケだ。
しかしおそらく、ミーコの当面の一番のライバルは…鳥類の中で、ボクが知る限り、もっとも知能の高い…烏だろう。
(実際、横っ飛びで飛び出してくる雀に、クルマやバイクでブチ当たることはあるけど…カラスに当たった話は、聞いたことがない。ヤツラは、直前まで素知らぬ顔をしていても、ヒラリとかわして、反対方向に飛び上がる)。
「ニャ~!」
庭先にいたミーコは、とても悔しそうに、空を見上げている。
「ザマ〜見ろ! だって、きみは空を飛べないんだろ?」
そんな感じで、ミーコの頭上を旋回しているが、…これでは「ジャンプ自慢」のミーコでも届かない。
(実のところカラスは、集団で小動物を襲撃することもあるらしい)。
ボクがまだ子供だった『昭和』の3〜40年代の頃は、まだ街中にカラスなんて珍しくて、わざわざ落ちていたカラスの羽を拾って、持ち帰った記憶があるけど…簡単に、ゴミなどの食べ物が手に入るようになったからだろう…やがて「ブランケット・ピーポー」なみに、ヤツラが進出してきた。
(毎夏、我が家の二階の屋根の軒下に巣を作っていた「戻りツバメ」が来なくなったのも、アイツラが増えたせいなのだろう)。
だから今でも、路上で死骸をあさっているカラスがいたりすると、そちらに向かって、わざと加速してやったり…
(ミーコの「仇討ち」というばかりでなく…貧乏旅行をしていた学生の頃。北海道で、カラスの群れに尾行まわされ、「ヒッチコック」監督の『鳥』という、鳥の大群が街を襲うという映画を思い出しては、不安になった経験もあるし…あの頃、北の大地には、大勢のカラスが生息していた…そんな自分の「仇」もあっての事だ)。
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