一星

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「カイ、顔かしな」 「何それ、怖えな」 ・・・このやろう。 ぐいっとカイの腕を引っ張ってリビングを出ると詰め寄る。 「・・・魔法だかなんだか知らないけど、無闇に使わないでよ」 「ああ、りょーかい」 あれ、案外素直じゃない。 「俺は別に自分の力を見せつけるためにかけたんじゃねえよ?」 「・・・」 「変に見られたら、日向が困るだろうが」 「・・・く、」 くそう。反論する所がない。 「んじゃ、俺寝るから」 「えっ、ちょ!待って!」 そう言うとまたスタスタと階段を上り行ってしまう。 「・・・一体、何が起きてるっていうのよ」 こうして、不思議な魔法使い「カイ」との生活が始まったのだった。
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