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ギャギャー!ガシャーン!
「オイ!誰かが事故ったぞ!」
走っていたのは拓也と他のチームの奴だった。
「テメー!ふざけるな!コーナーで幅寄せするなんて」
「幅寄せ?バカかよ!コーナリングで膨らんだだけだよ!そっちこそ、モタモタ走ってるからだ!」
その光景を見ていた圭一たちが話に入った。
「拓也!今のは、お前が悪いぜ!」
「圭一!関係ない奴は、引っ込んでろ!」
「拓也!バトルは辞めろよ!速さを競うならタイムを計れば良い!」
「オイ!行くぞ!それと圭一!そろそろ小島は忘れろよ!あんなタイムに拘るのは!そのうち本当に死ぬぞ!あんなバカみたいなタイム抜ける訳ないぞ、小島は関東最速だったんだ!お前なんが抜けるタイムじゃない」
「関東最速!」
そして、拓也たちは、引き上げて行った。
この日から、拓也は悪霊と呼ばれはじめた。
そして、圭一は毎晩、何かに取り憑かれたかの様に峠に現れた。
そして、進一郎や和也は結婚し引退を決めた。
そして、結衣にも新たな命が!
「えっ!本当かよ」
「うん、今日、病院に行って来たの3ヶ月だって」
結衣は、嬉しそうに話した
「とりあえず、籍は居れよう。
式は、、」
「圭一、無理しなくて良いよ。
だから、もう走り屋は辞めようよ」
「もう少し待ってくれ!アイツを潰すまでは?」
「アイツ?」
「あぁ、悪霊って言われてる奴だ!」
「そんなの辞めなよ!もう、いいじゃん和也くんも、進一郎くんも辞めたじゃない」
「あ、アイツらは関係ないんだ!」
「圭一!子供が生まれるんだよ」
「もう少しだけ!」
そして、あの夜、峠に圭一と拓也が居た。
「圭一!聞いたぞ!お前、俺を潰すだと!」
「拓也、悪かった!違うんだ、本当は結衣に小島さんのタイムを抜くまでとは言えなかったんだ」
「圭一!お前、結婚するんだろ!
もう降りろよ!」
「ダメだ!結衣の気持ちの中には、今でも一輝さんが居るんだよ!わかるんだよ」
「圭一こそ、小島が吹っ切れてないんだろ!これは親友として言うんだ、もう降りろ!」
「雨か!いい夜だぜ!」
圭一は、シルビアを走らせた
キュキュキュキュ!
「待て!圭一!」
拓也は、圭一を追った!
「圭一!そんな気持ちで走るな!」
全開走行するシルビア!
ギャギャギャギャ!
シルビアの挙動が、かなり不安定だった。
「圭一!!」
※随分と長い回想シーンを、読んでいただきありがとうございました。
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