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週末、一輝と麻美は、栃木の麻美の実家、トップファクトリーに来ていた。
「一輝さん、ランタボのオイル交換ですか?」
「山本さん、お願いします」
メカニックチーフの山本に頼んだ
「隆則くんは?」
「今日は、新しい店の契約に行ってますよ、もうすぐ戻りますよ」
「新しい店?」
「聞いてませんか?」
「全く?」
「今度、埼玉に店を出すんですよ」
「埼玉に?何でまた」
「実は、僕が埼玉の実家に戻る事になったんですよ、親の具合も、あまり良くないんですよ。
それで、辞めて埼玉で仕事を見つけようかと思ったんですが、会長が埼玉に店を出してくれると」
すると、隆則が帰って来た
「あっ、兄貴、来ていたんだ」
「隆則くん、埼玉に店を?」
「その事は、親父から後で相談されると思うが、多分、兄貴も一緒に、埼玉の店で働かないか?って言われるぜ!笑」
「俺が?」
その夜
「どうだろう、一輝くん、通える距離だし、とりあえず山本と一輝くんと麻美で、仕事は、山本に着いている埼玉の客が、そっちに回るし、実際、埼玉からの客も多いから、恐らく忙しくなるぞ」
「俺としては、願っても無い話なんですが本当に良いんですか?」
「兄貴がトップファクトリーの埼玉店に居るだけで埼玉の客は増えるぜ、実際、こっちにも、あのランタボを作った店となり、ランエボ乗りが、やたら埼玉から来てるんだ」
すると、麻美が
「一輝くん、今回は、お父さんに甘えたら!私も一輝くんと一緒に仕事なら嬉しいし、一輝くんと店を出すのは私の夢でも、あったの」
「じゃあ、今回は、お父さんに甘えさせて貰います。実は、今の会社も合併があり、退社を悩んでいた時なんです。
それに、俺も、本格的にチューニングの世界に入ってみたかったんです、俺が知らない本物の世界を」
「よし!話は決まった、来月からは忙しくなるぞ」
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