日常

3/4
前へ
/17ページ
次へ
 定時に会社を出て、彼の待つ駐車場へ向かう。早く会うために、ちょっと小走り。 「お待たせ」  彼の肌に夕日が反射してキレイ……。 普段はちょっと冷たい雰囲気だけど、夕日をバックにするとこんなにも温かい雰囲気になるんだな……。 そう思いながらロックを解除して乗り込み、自宅へ走る。 「今日ね、会社の食堂でにやけてたらしくて、和紗に馬鹿にされちゃった」  またもにやけながら、それでもしっかりと前を向いて運転する。 「しかも! にやけてた間にうどんすっごいのびちゃってさ、すっごいまずいの」  応える声は、ない。 「これからはうどん食べきってからにやけなきゃね!」
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加