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「夢斗くん…?」
透き通るような綺麗な声が少年の名前を呼んだ
「…っ」
「確か此処にいたはず…
逃げ足はやいね夢斗くん」
声の主は生徒玄関まで来たようだった
少年は震える体に鞭を打ち
沢山ある下駄箱を利用し
声の主が見えない死角にかくれたのだ
あと少し遅かったらきっとみつかっただろう
カツンカツンとまた遠ざかる足音
「はぁーっはぁ、」
息を殺していたため声の主が生徒玄関からはなれたとわかれば息を吐いた
「くそっ…なんで…
俺はただ…」
少年は下駄箱によしかかり天井を見上げた
「ーーーーっ!????」
†
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