プロローグ

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プロローグ

僕は幽霊が視える。それはぼやけた光でも、人魂のような不明確な物でも、ましてや妖怪のようなおとぎ話の世界の住人でもない。普通の人、普通の動物だ。 幽霊は特別な物じゃない。触れられるし話せる。それゆえに僕の興味を引いた。こんなにも、生き物と変わらない世界が、僕には見える。僕はそれを少し嬉しく思う。 なぜなら……二つの世界に、僕が混在しているに等しい、そんな特別感を感じるからだ。
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