水と月

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遅い晩ご飯と、少し追い焚きをした風呂を済ませながら、ルナとの出来事を思い返していた。 出会いと呼べるのか… 物心がついたあたりだった。すでにルナは身近な存在で、俺になくてはならなかった。 そう、当たり前にいる存在で、疑問なんてなかった。 そんなルナに恋をしたきっかけは、中1の時のキャンプだった。 入学したばかりの、春先のキャンプは、まだ馴染めないクラスメイトとの親睦会でもあった。小学生あがりの、まだガキで、その頃の一人称は“僕”だった。 懐かしいな、ふと笑いがこみ上げる。 小学校からの友達が幾人かいたから、つまらないことはなかったし、レクリエーションをキッカケに、どんどんクラスのみんなと仲良くなれた。
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