0人が本棚に入れています
本棚に追加
楽しい時間が流れていく、夢中になっていたおしゃべりが落ち着いてくると、だんだんいい雰囲気になる。
そっと顔を近づけて、唇を奪う。
抱きしめて押し倒さんばかりに、ルナを求め始めたとき、部屋の扉が突然、勢いよく開いた。
「……兄貴、何してんの?」
呆気にとられる俺へ、弟が言葉を続ける
「楽しげな声してたから、誰か来てるんかなぁ、思ったけど玄関に誰の靴もないし、扉ちょっと開いてたから見たら、兄貴ひとりでしゃべってるし…」
「…覗いてたの?」
弟が首をコクリと動かし頷き、口を開く。
「そしたら急に鏡にキスし始めて……なんか激しくなってって……」
「ちょっ…そっとしといてよ!!それに鏡じゃない、ルナにしてたんだ」
弟に見られた気恥ずかしさと、ルナとの時間を邪魔されたことで少し強い口調になってしまう。
「ルナって…鏡の中の自分?」
弟の顔がドン引きしている。
最初のコメントを投稿しよう!