水と月

4/17
前へ
/17ページ
次へ
シャワーを終えて、フカフカのタオルに顔をうずめた。 「ルナ…」 そうちょっと囁いて、思いに浸っていると 「水、早く食べないと遅刻するよ?いいの?」 もうそんな時間か?慌てて身体を拭いて、シャツに袖を通す、歯磨きの最中にルナが顔をのぞく。また気持ちが高揚する。 …あ、パンツ。 身支度をしっかりと整え、食卓へ向かう。テーブルの上には、いつもと変わらない朝食が用意されていた。白米に味噌汁、キャベツの千切りに半熟目玉焼き、魚と煮物は昨日の残りもの。 それらを平らげて、ごちそうさまを残し、玄関へと向かう。出際に 「今日は大切な日だから、いつもより早く帰れたら帰ってくるからね」 そうルナに伝え微笑むと、ルナは嬉しそうに微笑んだ。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加