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中学2年の初夏、友人のいたずら心から、私たちは再会した。
当時の中学校は、マンモス校で1学年12クラスあったので、偶然再会なんてないに等しかった。
友人の愛菜のいたずら心がなかったら、再会するのにもっとかかったかもしれない。
「ねぇ~。明日の日曜日朝から、散歩に行かない?」
帰り道突然言い出した愛菜の言葉に、面白そうと約束していた。
朝から、愛菜が私を迎えに来て、川沿いを散歩することになった。
この時すでに愛菜のいたずらな計画に、はめられていたなんて思わなかった。
翌朝、「おはよう。」と寝ている私にダイブしてきた愛奈。
私の家なのに、我が家のように過ごしている愛奈。それだけ一緒にいる時間が多いのも確かだしね。家族からも、よく思われているから、早朝遊びに来ても何も言われないのだろう。
時計を見ると、6時少し過ぎ。(普通こんな早くに来ないよ!!)と内心不貞腐れながらも、起き上がることにした。
「愛奈早すぎ!それに勝手にクローゼット開けない!!」
愛奈は私が着る服を選んでいた。それも、散歩に行くには可愛い感じの服を・・・
「愛奈、散歩にその服はないんじゃない?Tシャツにジーンズでいいよ。」という私を無視して、ちょっとふわふわした感じの可愛いワンピースを出してきた。
「文句言わずにこれ着る!!」
愛奈にはかなわないと、肩をすくめながら諦めつつそれに着替える。
朝食がわりに軽くカフェ・オ・レを流し込むと、愛奈と二人散歩に出かけた。
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