第一章 模倣

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「『神様』からのメールだ?どうせガキ共の悪戯だろう。メールで人が殺せるかよ。」 「でも似ていますね。」 「似てるって何にだ?」 「『王様ゲーム』にですよ。メールの送り主が『神様』になってるだけで、メールで命令されるところなんかそっくりですよ。」 「王様ゲーム?なんだそりゃ?」 「えっ、『王様ゲーム』知らないんですか?」 「知らんな、だからなんだ?」と若林がちょっとイラついた顔で聞き返した。それを見た佐藤は少し畏縮して 「えー、『王様ゲーム』と言うのはですね、最近コミックや映画化もされたベストセラー小説ですよ。内容は高校生に『王様』と名乗る者から突然メールが送られてきて、メールの指示に従えなければ殺されるという内容です。ただ、殺され方が猟奇的というか現実にはありえないようなやり方なので真似することは出来ないですけど…」と佐藤が説明すると若林は怪訝な表情で
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