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「あっ…」
あたしはとっさに左手に視線をむける。
無謀に乗り込んできたサラリーマンの持っているカバンの金具にブレスレットが引っ掛かっている。
「ちょっ…待って……」
あたしの声に気づいているのか気づかないのか、サラリーマンは人を掻き分け奥へ入って行く。
当然、ベースがゴムのブレスレットは千切れる。
「───ッ!!!!」
キラキラとビーズが弾け飛んでいる光景がスローモーションのように遅く感じる。
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