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翌日の放課後……
全ての準備は整え終えている。
あとは実行に移すだけ。
僕は校舎二階中央にある女子トイレ前へと向かった。
そこには同じクラスの女子生徒数名が
無駄なお喋りに興じているハズだ。
(全クラスメイトの行動パターンなど僕はとっくに把握している)
思った通り四、五人の女子生徒が
好きなアイドルの話で盛り上がっている。
「先生見なかった?」
「え……職員室じゃないかな……」
普段話した事など皆無だといっていい僕に尋ねられ
おっかなびっくりながらその中の一人が答えてくれた。
「ありがとう、そうだよねぇ」
彼女達とスレ違いながら
僕はさらにボソボソと呟いた。
「西階段の手摺を滑り台代わりにするなんて危ないよなぁ」
一階にある職員室に向かうと見せかけながら
壁の角にある彼女達からの死角を利用して
中央階段で四階へ向かう。
(仕込みは終わった)
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