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そして昼休み……
僕はAとの約束通り
掃除の時以外には
ほとんど生徒が近付かない
校舎裏の焼却炉に来ていた。
いつもならこの時間は
何も考えずに窓から校庭を
ボ~ッと眺めているという至福の時間だったはずなのに
何でこんな羽目になったのかと思うと
気分が悪くなりすぎて
吐き気まで催してきた。
おまけにAのヤツは
なかなか現れない。
朝もそうだが、どうすればここまでルーズになれるのだろう?
時間にルーズなヤツは
生き方もルーズだ。
きっと彼らには
毎日を規則正しく
淡々と過ごす事の幸福など
一生懸かっても理解などできないのだろう。
そう考えると
少しだけだが憐れみを感じないワケでもない。
「何だよ、こんなキッタネー所に呼び出して?」
僕の物思いは
不満げなAの問いかけにより
打ち切られた。
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