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母に続いて自動ドアを二つ通るとロビーになっており、入って目の前に受付がある。
母「今日、検査の予約をした姫宮ですが…」
母が受付の人に、名前を言うと「しばらくお掛けになって、お待ちください」と言われたので
そばにあった椅子に腰掛けた。
待つこと数分、電話し終わったんだろう理事長が、この病院の医者と思われる白衣を着た黒縁眼鏡の男とともに、こちらにやってきた。
理事長「お待たせしました。こちらが検査の担当医になります。石塚です」
石塚「石塚と申します。よろしくお願いします」
理事長に紹介された石塚さんは会釈すると、その理知的な顔をこちらに向ける。
石塚「君が、姫宮優希くんだね?」
優希「はい、そうですけど…?」
名前で呼ばれたので返すと、石塚さんは顎に手を当て難しそうな表情になった。
理事長「おい浩輔、検査」
石塚「あ、そうでしたね。では姫宮さん、こちらへ」
理事長の言葉で、自分の世界に入っていたらしい石塚さんが元に戻り、診察室へと案内された。
診察室に着くなり椅子に座るよう促され座る。
石塚さんは座ったのを確認すると精密検査を始める前に、簡単に検査の手順を説明された。
簡単に話してくれていたらしいが正直難しすぎて、よく分からなかったけど。
一番最初として、医療ドラマとかでよく見る聴診器で心音を聞く検査だそうで、制服の上を脱ぎ中に着ていたTシャツを捲り上げると、石塚さんが聴診器で心音を聞く。
Tシャツを適当に上げたらブラがもろ見えしちゃって、母さんに小突かれた。痛い。
石塚さんが聴診器で心音を聴いているが、聴診器が直に触れているおかげでくすぐったい。
石塚「はい、いいですよー」
終わったぁー…て言っても検査自体は始まったばかりだけど。
Tシャツの位置を戻し、制服を着る。
石塚さんが何かの紙に書くと、精密検査を行う部屋へと案内された。
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