『またいつかキミと出逢えたなら』

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『またいつかキミと出逢えたなら』 どうして彼女を連れてゆくの? どうして彼女を選んだの? 泣き止まない雨に何度問い掛けただろうか 冷えた窓に触れると、最期のキミの肌を思い出した 毎日のように羨ましがった、白い肌 キレイだと誉めた、細い指 触れてみても 「くすぐったい」と怒らないで目を閉じたまま ふざけて、笑い転げて 怒って、仲直りして どんな状態でも良いから 怒ったままでも良いから 目を開けて 鬱憤を私に聞かせてよ じゃないといつまでも直らないって、知ってるでしょ? 頬杖ついて私の話聞くキミ 私は大好きだった お母さんより心配性で、直ぐ怒るところも 全部全部、大好きだった また私の心配してよ どうしてキミは泣いていないの? どうしてキミは微笑んでるの? 泣き止まない私を慰めているみたいに 冷えた肌に触れると、また新しい涙が滲んできた この間書いていると知った、細い眉 太ったと言った、細い腕 見詰めていても ほんの少しも動かないで目を閉じたまま 悲しくて、泣きじゃくって つられて、二人で泣いて 泣きじゃくったままでも良いから 私が慰めるから 目を開けて 泣き言を私に聞かせてよ じゃないと私の方が泣いちゃうから、目覚めてよ つまらなそうに私の話聞くキミ 私は大好きなんだ お父さんより頑固者で、直ぐ拗ねるところも 全部全部、大好きなんだ また私の世話焼いてよ キミならきっと、「泣くな」って 「笑って」って言うの、分かっているから だからもう泣かないよ 頬杖ついて私の話聞くキミ 私は大好きだった お母さんより心配性で、直ぐ怒るところも 全部全部、大好きだった 空で私を見ていてよ .
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