第一章

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それから会社へと戻り、自社製品の打ち合わせ会議、そして書類整理。 毎日やることがあり一つ終えては、また一つ二つ増えていく。 大変だけれどそれが当たり前であって、それが俺の果たすべき役割だ。 真「ふぅ」 ひと息つきながら腕時計を見ると午後9時を回っていた。 時間が過ぎるのは本当に早い。 真「三木、帰ろうか」 三木「はい」 三木は住み込みでウチで働いており朝食や夕食作り、休日は昼食作りも時折やっている。 料理の腕も良く、その腕は慎二兄のお墨付きだ。 ただでさえ秘書の仕事で手一杯なはずなのに俺の身の回りのことなど本当によくやってくれていると思う。 だからといって秘書の仕事も怠らず、きちんとこなしている姿に尊敬の念すら感じていた。 正樹兄や慎二兄はもちろん、父と母とも別々に暮らしている為、お手伝いさん三人、三木、そして俺が今の家に一緒に暮らしていた。 三木「夕食はどうされますか??」 真「今日はもういいや。シャワー浴びて寝たい」 三木「はい」 午後9時を過ぎたといっても外はネオンや街灯、ライトを点けた車が常に行き交っている為、明るい。 暫くすると窓にポツポツと雨粒が当たり、それに続けと言わんばかりにばちばちとルーフに当たる音が車内に響いてきた。 真「雨」 三木「明日は一日中降るそうです」 真「そっか..」 窓に当たる雨粒を見ながら俺は静かに目を閉じた。
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