第一章

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―――――…… 真「いっ..つ、っい」 ガリガリと畳に爪を立てると男は俺の頬を叩いた。 パンッ 男「畳が傷むだろう、っ」 そう言って俺の奥へと無理やり腰を進める。 真「っ、あ"っ..っ」 痛みに顔を歪ませ涙が溢れる。 男「切れちゃったな..血が出てる」 痛い。 男「でもすぐ良くなるから」 痛い。 真「っいた..ぃ、っ」 俺は男で.. 男「ほら、笑って」 こいつも男。 真「やっ、め..た痛い、っい"」 なのに何故。 男「ここは?なァ、っはぁ..っ」  真「..っ」 俺はぐっと目を瞑り、唇を噛んだ。 男「あれ??」 真「っ..、ったい」 男「痛い??」 ニヤリと笑いながら先程と同じ箇所を強く突く。 真「っァ..」 俺が何度も小さく声を上げると男は楽しそうに笑ってみせた。 ―――――…… 三木「真様」 ゆっくり目を開けると目の前に三木がいた。 真「..ん」 三木「起こしてしまって申し訳ありません」 真「いや..」 そう言って車から降りる。 お手伝いさんが出迎えてくれ、玄関先でコートを三木に渡す。 真「三木ももう休んでいいよ。後は自分でするから」 三木「かしこまりました」 三木が頭を下げるのを見届けながら俺は浴室へと向かった。
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