始まり

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俺はごく普通のどこにでもいるただの子供だった。 しかし少し違った。 両親は離婚していて父親に引き取られていた。 俺が3才の時に離婚したらしく物心ついた時にはもう母親はいなかった。 同時に母親の温もりなんて知らなかった。 友達には両親がいて俺には父親しかいない、 それがとても嫌だった。 でも父親は優しかった。 それに父親の兄夫婦の伯父と伯母がいて実の子供のように接してくれた。 そんな2人がもう1人の両親みたいでとても好きだった。 兄夫婦には子供がいなかった。 だから優しくしてくれたのかも知れない。 俺の父親は身体障害者だった。 父親は大工で昔仕事中に屋根から落ちて怪我をしたらしい その後遺症で体に力が入んないらしく障害をおってしまった。 それから小学校にあがってから 父が暴言を吐くことがあった。 言うこと聞かなかったりなにか失敗したりすると 「母親のとこに返されてぇのか」 「でていけ、いなくなれ」 などと言われた。 その頃は父親に身を寄せるほかなく兄夫婦のとこに行こうと思っても母親のとこに返すと言われて捨てられると思って何もできなかった。
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