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「所でこちらには如何様で?…とは言っても用件は一つだけですかな?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!此処は何処なんだ?」
「はて?おかしな事をおっしゃる。」
「おかしな事って、そもそも俺はこんなところに来た事は無いんだ!知ってるわけ無いだろ!?」
「来た事が無い……?変ですねぇ。…まさか……貴方、まだ「解放」されていないのですか?」
「「解放」って何だよ…!ってか、何もかも解んねぇよ!いきなり同じ夢を何度も見るようになって、そのたびに痛くて、痛くて、そしたら急に声がして、これでやっと何か少しでも解ると思ったのに!結局何も、何一つ解らない!なんだよ…何で俺がこんな目にあわなきゃいけないんだよ……!」
俺はこの5ヶ月、溜めに溜めた思いを目の前にいる男にぶちまけた。すると、男は俯いて何かを呟いた。だが俺にはハッキリなにを言っているかは解らなかった。
「同…夢を見……うに…た?……まさ…こ…は解放……なく…昇華?…や…かし……」
「何ブツブツ言ってんだ!?早くここからだしやがれ!」
「………来…さい。」
「は?」
「知りたいのでしょう?「答え」を。ならば、私に着いて来なさい。そこに、貴方の望む答えがある筈だ。」
「……俺の望む答え?」
「ええ。では行きますよ。」
俺は、男が言う「答え」を知るために、急ぎ足で男の後を着いていった。
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