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そこには血にまみれた侠がうでをくみ、無様に飛び散った肉塊を眺めていた
辺りを見渡すと顔を痛みに歪めている剣士と、それを癒す女と気を失っている亡霊がいた
侠は修羅だった
勝負は一瞬でけりがついた、女に手をかけたクズを見て侠は痛みと共に死を与えた・・・・・ただそれだけのことだ
「智美俺は他の場所に向かう、姫さんと剣士は任せる」
そういって着物を脱ぎ上半身を露にさせる
その背中には刺青があり、可憐で美しい桜が咲いていた
「わかりました・・・いってらっしゃいませ限侍さん」
見送る女は大きな背中を眺めながら、悲しげな表情で見送る
すると侠は
「これが終わったら、さくらをつれて花見でもしよう・・・・だから安心しろ俺が約束破ったことなんて一度もないだろ?」
「ないですね、私待ってますね限侍さん」
クスッと笑った女は笑顔で侠を見送る
侠が向かうのは城、天高くそびえる巨大な城である・・・・・
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