Dーレジェンド…炎の剣

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『Dーレジェンド』とは遥か昔、この世界がまだ文明的に成長する前に存在したという勇者達の伝説です。 彼等はその時代に起きていた天変地異を止め、私達の先祖に生きるということを教えてくれたそうです。 「その機械にはその勇者様達の紋章が彫られています。赤い方には『サラマンダー』の紋章。黄色い方には『ライトニング』の紋章が」 たしかに俺達のこの端末、俺のには『炎』を文字ったような印が彫られている。ミナキのにも『雷』を文字った印がある。 「それで――――」 〝コンッ、コンッ〟 櫂奈がその先を説明しようとした時、家の戸を叩く音が聞こえた。 「しまった……すいません、ちょっとそこに隠れていてください」 櫂奈は声を潜ませて言うと、部屋のすみにある物置を指差す。その切羽詰まった顔に文句を言うことも出来ず、言われた通りに隠れる。 かなり狭い。 「す、すいません代知さん……」 「気にするな……」 結果的に身体の小さなミナキを俺が抱く形になる。ミナキも俺みたいな野郎じゃきついよな……。 〝ドンッ、ドンッ〟 「はい、今開けます」 さっきよりも強めに叩かれたドアを櫂奈は恐る恐る開ける。 物置の隙間から見えた景色からドアの外に立っている影が見えた。 「ッ!?あれは……【ゴブリンエリート部隊】か!?」 「えっ!?」 俺の見た生き物は、銀色の鎧を身につけた緑色の異形……ゴブリンだった。 .
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