Rain...4(ショウ×径)

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あれからショウは蒼井の部屋で毎日ダンスを見るようになった。 「お疲れ、蒼井さん。」 そう言って俺はタオルと水を渡す。 それを乱れた息遣いで受け取り、汗を拭きながら水を飲むとフニャっと笑った。 リビングで向かい合わせになって人間界のご飯を食べる。 今日は魚だった。 「さいきんね、窓からダンスをみにくる人がまたきてくれるようになったんだ。」 俺が魚の骨を噛み砕いていると、嬉しそうに蒼井さんが呟いた。 「え‥?」 蒼井さん、誰のことを言ってるの? 俺は最近ずっと部屋の中でダンスをみている。 それは・・・俺じゃない。 「でもさいきん機嫌わるいのかな?まえは優しい目線でみてくれてたきがするけど‥」 間違いない、ヴァンパイアだ。 この俺が後を付けられてたのか。 迂闊だった。 部屋の中で見ておきながら、蒼井さんは気が付いたのに俺は気付かないなんて。 しかも俺にバレないように監視することが出来るんだ。 そいつは間違いなく上層部の人間。 となると・・・ 久々に仕事をするか。  
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