Rain...4(ショウ×径)

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「蒼井さん、お風呂入ってきて。俺が洗い物しておくから。」 「はぁい。」 ーシャァアアア シャワーの音が聞こえた瞬間、扉を閉めて鍵を掛けた。 爪で腕の静脈を切る。 プワァっと溢れ出した血をフローリングに流した。 「Contract with my blood.」 (私の血と契約せよ) そう唱えるとポタポタと落ちた血が赤く光った。 「The person of this house can be protected from the enemy of the external world.」 (この家の者を外界の敵から守れ) 赤く光った血がフローリングの中に浸透していき、やがて見えなくなった。 これで窓から中の様子は見えないし、俺以外のヴァンパイアが近付くことも無くなる。 「蒼井さんは俺が守るから。」 「これ、蒼井さんに。」 お風呂から上がった蒼井さんに渡したものは、赤い石がついたネックレス。 「プレゼント。蒼井さんに似合うかなって思って。」 「オイラにくれるの?ありがとう。」 ネックレスを見て、フニャっと笑う呑気な蒼井さん。 「これ、ずっと付けててね。俺の蒼井さんってゆー印だから。」 「ふふ。わかった。しょーくんにもらったんだもん、大事にするよ?」 「うん。絶対だよ。」 そう言って俺は蒼井さんを強く抱き締めた。 to be continue...  
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