授かり物

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 予感はしたものの確信もなかった。それでも心に温かいものが流れてきた気がした。それからはストレッチも、普段の動きも何となくユックリと動かすようにしていた。    その時はまだ検査するには早い時期だったので、はやる心を抑えながら然るべき時を待ち、妊娠検査薬で確かめてみた。結果は妊娠! やっぱり授けて下さったのだ♪    それから次の日に病院に行き、写真を貰ったときの喜びは表現しようのないものだった。ちっちゃいものがお腹の中で一生懸命くっついてると思うと可愛くて可愛くて仕方がなかった。  子供が出来るまで義母には色んな事を言われ、そのたびに傷ついてきたが、妊娠を報告すると義母は本当に素直に喜んでくれた。有り難かった。スッキリとはしなかったものの、義母に言われた辛い言葉も消えていくように感じていた。  義母は跡取り娘として育ち、養子として入った義父と結婚して家を守ってきた人なので、何としても孫が欲しかったのだ。そう思うと義母の思いも少しは理解出来た。    
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