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仲間――国や種族を問わず、気の合う者同士でつるむ四人一組の小集団――これが大きくなると、様々な団体へと発展していく。けれども元来仲間とは、戦場で緊密に連絡を取り合いながら戦う最末端でもあり、同国同族の者同士で組織されることが多かった。
私も、仲間を作ることができる歳になった頃、初めて竜人族の三人組に声をかけられた。同じサラマンドラではなかったけれど、同類種。とても嬉しかった。
それまでずっと独りで過ごしてきた私にとって、最初の友達だった……それなのに。
些細な口喧嘩から、一人の仲間に火を吹きかけてしまった。気分が高揚すると熱い塊が突き上げてくる、サラマンドラの衝動。未熟な私は、それを抑えることができなかった。その子は瀕死の大火傷を負い、私は仲間を追放された。
以来、どんな種族であれ仲間に誘われても、その時その場限りにしてきた。仲間でいる時間はできるだけ、短い方がいい。誰も傷つけずに済む。
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