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「起きるのがいつもより遅いと思って…起こそうと部屋に行ったの…そしたら…そしたら部屋の中が血だらけで…雅の…ま、さの…首が…あぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「…おばさん、俺今からそっちに行く」
「グス…グズ…見ない方がいいわ…気が狂ってしまう…」
「雅は…雅は俺の…たった一人の……友達だったんです。会わせて下さい…。」
「有難う…有難う…尚くん…有難う…」
俺は心臓が壊れるかと思うくらい走った
足が思うように動かない
心臓が破裂しそうだ…
足がもつれて倒れる 早く 早く
数分後、雅の家に何とか着いた
そこで俺が目にしたものは
立ち入り禁止のテープ、沢山の警察官
事情徴収されているおばさん
「はぁ、はぁ、はぁ…なんだよコレ…」
「あ…尚くん…」
「おばさん、雅は…雅はどこ!?」
おばさんが答えようとしたのを遮るかのように
偉そうな警察官が俺に詰め寄る
「なんだお前は!立ち入り禁止が読めんのか!最近の若者はコレだから困る!」
「……せぇ」
「ん?なんか言ったか?捜査の邪魔だ、帰りなさい。邪魔するなら公務執行妨害で逮捕する。」
「うるせぇって言ってんだよ!!!てめぇに何が分かる!俺の…俺のたった一人の友達が死んだんだぞ!!会わせろ…会わせろよ!!」
強行突破を果たそうと走り出した俺の体は
いとも簡単に数人の警察官に取り押さえられ
そのまま手首に思い鉄の塊がはめられた
「くそっ…離せ…離せぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「言ったはずだ、邪魔をするなら逮捕すると。友達が死んだのは辛いと思うが、これは殺人事件だ。下手に部外者を入れる訳にはいかない。」
「殺人だ?ならさっさとその犯人捕まえろよ!お前ら警察だろ!早く探せ!!」
「……連れていけ」
俺の暴言も虚しく
3人の警察に取り押さえられたまま
パトカーで署まで連れて行かれる
せっかく会いに行ったのに…
雅…会ってやれなくてすまない…
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