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私は、相沢さんと同居二日目にして、ぐっすり眠れた。
私が図太いのか、前日の寝不足のせいか、分からないけど、今日はぱっちり目が覚めて仕事ができている。
今日も平和な一日。
仕事も難なく予定通り終わった。
私は仕事帰りに晩御飯の材料を買いにスーパーに寄った。
薄給の私に自炊はかかせない。
スーパーで今日の献立を考えながら、何を買おうか選んでいると、ふとある考えが浮かんだ。
そういえば、相沢さんの分てどうしたらいいんだろう…。
別に一つ屋根の下にいるからって、ご飯を一緒に食べる約束をしてるわけじゃないし…。
でも、自分の分だけ作るのもなんだし…。
てか、私が気を使う必要はなくない!
あぁ~、どうしたらいいの!?
まぁ、一人分作るのも、二人分作るのも一緒だし…。
とりあえず、相沢さんに聞くしかない!
私はメールだと、すぐに返信があるか分からなかったので、相沢さんに電話した。
トゥルルル…。トゥルルル。
出ない。
私が電話を切ろうとしたら、
「もしもし!黒沢っ!?」
少し慌てた感じで相沢さんが出た。
「すいません。忙しい時に…。」
私は顔と同様、無表情な声で言った。
「いや、大丈夫だよ。」
相沢さんはまだ会社なのか、ちょっと小声だった。
私は、何か仕事中に場違いな話題に申し訳なくなって、
「あの~…。晩御飯なんですけど、私、自分の分作るんですけど、相沢さんの分も良かったら作りましょうか。」
側から見たらどんな関係だよと思いながら、
相沢さんは、
「・・・・・・。」
私は、
「???相沢さん?」
聞こえなかったんだろうか。
「あっ!!ごめん。マジで!俺の分も作ってくれるの!?」
「・・・。はい。」
「じゃ、なるべく早く帰るようにするから、俺の分も作って!」
予想外な事にどうやら喜んでるみたい。
「分かりました。それでは。」
と言って、私は電話を切った。
何で、相沢さんがあんなに喜んでるか分からず、頭にはてなが浮かんできた。
私は、しばらく考えて、どうでもいいかと思い、買い物をして家に帰った。
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