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とりあえず、相沢さんを家に入れ、お茶を出した。
私は、さっきよりも動くようになった頭で、
「相沢さん、どうしてうちに来たんですか?」
と聞いた。
相沢さんはお茶を飲みながら、
「俺、彼女と同棲してたんだ。」
と言った。
私は、
「はぁ~。」
と気の抜けた返事をした。
「とうとう浮気がばれて、いや、もしかしたらずっと前から気付いてたけど、我慢してたのかもな。」
「はぁ~。」
「家を追い出されたんだよ。」
「はぁ~。」
相沢さんはニコッと笑いながら、
「家が見つかるまで、オレをおいて。」
と言った。
「はい!?」
私は、相沢さんの言っている事に頭がついていかなかった。
何を言っちゃってるの相沢さんは…。
私は、
「全然意味が分かりません。冗談言いにきたなら、もう帰って下さい。」
と言った。
「冗談じゃないし、本気だし。」
相沢さんは真面目な顔で言った。
いやいやいや、あり得ないでしょ。私は、そもそも相沢さんとまともに話したこともない。
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