森のクマサン

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見渡す限り一面緑の森 その中に切り抜かれた道を一台の車が走っていた 何度見てもなかなか変わらない風景に助手席に座わっていた俺は溜め息ついた 「どうした?」 運転席に座っている三白眼の男は眉をひそめながらも話し掛けてきた 「イライラしてるんでしょ」 後部座席でジャージ姿でノートパソコンのキーボードを叩く少女は呆れたような声で言った 「あんまりイライラしてると、頭が可哀想な事になるよ」 ジャージ姿の少女の横で黒いマントで体の右を覆っている少女が左手で俺の頭を撫でながら言った 「うるせぇ…」 俺は自分の頭を少しを触りながらまた外の景色を見た やはり景色は変わらない
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