淡き日々

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湿気のないカラカラの空気にフローリング。 黒い煤の付いた暖炉に古いランプ。 外の音は全く聞こえることは無く、閉鎖感のみがそこにはあった。 窓は閉めきられて開かないように、正確には開けられないように釘が打たれている。 カーテンが閉められて外の光が見えない。 他人から見れば牢屋。 だけど俺にはここが俺と母の最後の砦の様にも思えた。
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