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「そんな夢見たの?変な夢だねー」
にこにこしながら呑気な声でそう言うのは大橋侑鈴(おおはしゆり)、僕の幼馴染みである。
「そうだな、でもこれで二回目なんだよ…。」
そう返事をすると侑鈴は大袈裟に驚いて見せる。
「二回目!?なんでそのときに言ってくれないのー!!水くさいじゃないか!!」
何が水くさいのかいまいち分からないが聞くと長くなりそうだし面倒なので流して返事をする。
「いや、ただの夢だし言う必要ないかと思ってさ。」
「むぅー!!萌くんのばかー!!その''夢''だからこそ言うべきなんだよー!!また予知夢かも知れないでしょ?」
「大袈裟なんだよ、予知夢だなんて。」
確かに実際に起こることを事前に夢で見たことが何度かあった、でもそれは予知夢なんて大それたものには到底およぶものではなくて、友人とのちょっとした会話とか学校でのちょっとして出来事程度のことだった。
「それに、今までこんな曖昧な夢を見たことなんてねーし、ただの夢だって。」
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