核爆弾投下。

18/33
前へ
/91ページ
次へ
「あ、えーと…ドッチボール大会だが、1クラス30人しか出られない。 うちのクラスは35人だから…5人出られねーな。その5人は見学だ。 んで、その出られない奴等を決めようと思うんだが、サボ…出たくない奴挙手ー」 先生絶対サボりたい奴って言おうとしたな。 先生が言うと、俺を含め手が6本あがった。 いや、だってめんどくさいし…… 俺以外は全員体育が苦手そうな人達だった。 「1、2、3、4、5、6………と。六人か、一人オーバーだな。よし、夏目沙伊。お前が譲れ。」 「え、ちょ、なんで俺なんですかー?」 「こんなかで一番お前が運動神経マシそうだからな、それとお前どうせサボりだろ。」 正論すぎて反論不可能。 悔しいから軽く睨み付けてやったが普通に流された。ちくしょう 「そんじゃあ次は……王様だな。」 先生がやりたい人挙手…と、言ったが誰もあがらない。 そりゃそうだ。 王様というのは生半可な気持ちではやれない。 クラスのリーダーであり、責任者。 どんなに他の生徒が頑張ったって王様がやられたらおしまい。 皆の努力は水の泡。 そんな役をやろうと思う人はまずいないと思う。 じゃんけんかな…と、思っていると、手があがった。 「お、千、やってくれるのか」 まさかの転校生。 皆も転校生の方に注目をする。 注目を受けたまま転校生は口を開いた。 「俺は、あの茶髪の……えーと、夏目?がいいと思います!!」 へー、茶髪で夏目ねー………って…… 「え、俺!?」 思わず席を立ってしまい椅子がガタッと音をたてた。
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2058人が本棚に入れています
本棚に追加