核爆弾投下。

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「決定は決定だ。文句言うな。」 「………ちッ!」 聞こえない程度に舌打ちして、しぶしぶ抵抗を止めて席に座る。 し ぶ し ぶ な。 認めたくないが認めてやる。 ありがたく思うんだな!(何様だよ。 「じゃあ今日のホームルームは終わりな。チャイム鳴るまで自由。 夏目沙伊はちょっとこいやー。」 先生にご指名を受けたので仕方なく席を立ち教卓の隣の椅子に腰かけている先生に話しかける。 「なんですかー。」 「王様になったやつは放課後会議室」 「………うぃーす。」 めんどくさいという言葉は飲み込み、了承する。決まったことにグチグチ言ったって仕方ないし。 もう話は終わりかなと、席に戻ろうとしたら「待て」と引き留められた。 「お前手抜くなよ。」 「なんで?めんどくさ…」 「ピコハン」 ピコハン。 この四文字は俺を脅すには十分過ぎる言葉だった。 「ピ、ピコハン?」 「ん?わかんねーならバラすぞ。 お前がピコハンで暴力というなの制裁を…」 「ァァァァァア!!!すいません ごめんなさいそれだけは勘弁して下さい死んでしまいますぅぅう!!」 ………ピコハン。 それは俺を縛る鎖。 分かりやすく言うと、同姓異性交遊でアーッ♂なことをしている男子に思わず暴力を振るった証。ピコハンで。 俺、どうしても男同士のイチャラブ見ると拒否反応でピコハン振り回しちゃうんだよね(白目 「俺のおかげで上にバレてないんだからな?わかってんだろーな。」 「マジすんません。先生最高ホストイケメン本当に素敵!!!」 「だろ…っておい、今完全に1つ誉め言葉じゃなかっただろおい!!」 そう、俺がピコハン振り回してもなんの処分の1つも無いのは先生のおかげだ。 先生が被害者に謝り(もしくは脅し)に行って口止めしてもらっていることと、先生自体が上には言わないからだ。 俺自身も幸いあまり人目のあるところでは殺ってしまっては無いのでなんとか助かっている…と、いった状況。 前に先生に、どうして黙っててくれるんですかと、聞いたら「上にバレたら担任の俺の給料が引かれるから。」結局は金ってことだな。 でも、それで助かっているため文句は言えない。 「とりあえず…出来る限りやりますよ。」 「よし、負けたら俺の賭けの金がなくなんかんな。マジでやれよ?負けたら俺の賭け金の三万払えよ?」 「テメェ教師のくせになに賭けやってんだゴラ」
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