核爆弾投下。

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「えーと、1年B組 夏目 沙伊ですー。」 へらりと軽く笑いながら言うと、回りがざわつき始めた。 『え……あの噂の?』 『うわー、あの人も同じとか最悪ー』 『なんでこの人がここに……!?』 いや、なんでここにって…そりゃあ代表だからに決まってるじゃないか。 まぁ、聞こえてないふりをするけど。 皆がざわついてる中、軽く手を振りながら自分の席につく。 その時、椅子はパイプ椅子のようで座るときにガタッと大きな音が鳴った。 しかし、その音も聞こえなくなるぐらいに回りはざわざわとしており煩かった。 すると、キーン…と、マイク特有の音が鳴った。 それに反応して皆は静かになり始めた。 「あー、コホン。はい、これでドッチボール大会の王様兼、代表者が全員揃いましたね。それでは会議を始めたいと思います。」 マイクを使って海が話し出すと、完全に皆は黙った。 そして、壇上の上の海に集中し始める。 まるで海の一言一言を聞き逃さないかのように。 ……改めて思った。 海って人気なんだなぁーって。 いや、あいつ顔だけはいいけど性格ダメダメだったからな。 一匹狼的な? しかしそんな面影も残らず、こうやってハキハキと壇上の上で喋っている海を見ると、これは人気が出ても仕方ないと思った。 ただ、あいつの本性を知っている俺にとっては今の海は恐怖と笑いしかないけどなw 「えー…トーナメントのことですが…」 ……だんだん暇になってきた。 正直話つまらん。 今この部屋には1から3学年の代表全員が揃っている。 学年によってドッチボールのルールは少しずつ違っている。 例えば一年。 『王様が殺られれば負け。』 うん。漢字の変換は間違えたけど、ボールが当たったら負けって意味。 いわゆる王様ドッチ。 2年。 『攻守があり、攻めの場合守りのクラスを時間内に1/3以下にすれば勝ち。』 枠内を守りが逃げ回り、その枠の外で攻めがボールを投げまくる感じだね。 時間内に1/3人以上残っていれば守りの勝ち。 逆に攻めは1/3以下にしたら勝ちっと。 3年 『学校中全てを使ってのドッチ鬼。』 クラス事に『赤、青、緑、灰、白、黒』と色に別れて、戦うゲーム。 じゃんけんみたいなもので、赤は緑に強く、青に弱い。てな感じの三角関係。 第一戦目は赤VS青VS緑、白VS灰VS黒。 二戦目は勝った色同士で戦う。 と、いった感じ。
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