核爆弾投下。

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期待した目で海を見る。 外出許可証外出許可証外出許可証外出許可証外出許可証!!!!! 回りの生徒が「生徒会様との交流券みたいな物を……!!」とかなんとか言ってるけど俺にはまったく聞こえない。 えぇ、まったくもって聞こえないね。 とりあえず皆に静かにしてくださいと頼み、黙らせた後、皆の期待の中海は喋りだした。 「まず、ドッチボール大会は、学年ごとに対決なので、1学年は10クラス対抗。2学年は11クラス対抗。3学年は8クラス対抗です。」 そこで一度区切り、「ここまでで分からないことはありますか?」と聞いた。 しかし、手をあげる者はいなかった。 「では、続きを。商品は三種類。つまり、優秀クラス上位3位以内の方々に贈られます。学年ごとに、なので全校クラス合わせて9クラスに渡される、ということですね。」 ここで、生徒達はまた騒ぎ始めた。 「去年よりも確率が高いよ!」 「これならまだいけるかも…」 などと、ワイワイとはしゃぎだした。 「コホンッ」 海が咳払いをすると、皆はハッと気がついたようで静かになり、海の方に視線を戻した。 「……はい。では、景品の方をお知らせします。えーと、3位のクラスには…食堂一ヶ月無料券です。」 食堂無料券か……これはちょっと助かるなぁ。 うちの家、わりと裕福なんだけどあるに越したことはないもんね。 しかし、俺の気持ちとは裏腹に他の生徒達は全然嬉しそうじゃない。 まぁ金持ち坊っちゃんばっかりだもんね! 「2位のクラスには…生徒会とのお茶会券。クラス全員同時に行います。」 いらね!マジいらね! これ誰が得すんの!?そんな券質屋に売ってやろーか! まぁ0円だろうけど! 今度は俺のそんな気持ちとは真逆に、他の生徒の皆は「キャーキャー」言ってめちゃくちゃ嬉しそうだった。 俺は今、めっちゃドン引きしてる。
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