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受け取ったスプレーを鞄に詰める。
「んじゃ行くか。」
「あ、待って鞄は?」
「帰り取りに来る。そこの奥に隠しておこうぜ」
そうやって指差したのは会議室の……天井。
はい?と思ってじーっと見ているとなんか取っ手のようなものを見つけた。
「ほら、鞄貸せ。」
なんであんな所に取っ手が…とか思ってたら、手に持っていた鞄を盗まれるように奪われた。
海は俺と自分の鞄を片手に持ち、助走をつけて走る。
そして思いっきり飛んだ。
天井に伸ばした手は上手く取っ手を掴めたようで「ほっ!」と言いながら今度は取っ手を持って落ちてきた。
取 っ 手 を 持 っ て
「「………………。」」
俺と海の間に気まずい空気が流れる。
「……こーいうときもあるよ。」
「やめろ。生暖かい目でこっちを見んな。」
慰めてやろうと思ったけど逆効果だったようだ。すまそ。
「………。」
けど……。俺はじーっと天井を見つめる。
……もしかして
今度は俺が助走をつけてジャンプして…さっきの取っ手があった場所を思いっきり押す。
ガタンッ
開いた。
「……やっぱ押す式なのかー。」
「設計者誰だよ。ぶん殴ってやる」
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