核爆弾投下。

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「んじゃあ行くか。」 「OK」 縄にくくりつけた糸に、小さな重り…石をつけ、窓から下に落とす。 縄もすぐ落ちやすいように工夫して置いておく。 ……よし。 海にアイコンタクトでできたと伝える。 アイコンタクトを受けとり、海は軽く頷いた。 その刹那、海は会議室の窓から飛び降りた。 その後を俺も続く。 一瞬の浮遊感、そのすぐ後に足に痛みが走る。 「いってー…ビリビリする。」 「そりゃあ二階から飛び降りればね。」 会議室の窓の下は裏庭。 とりあえず誰もいない。 「どうする?今回のミッションは何?」 中学の頃は校長室に忍び込んだり、校舎の至るところにビー玉を撒いてみたり…爆竹で生徒をびっくりさせたりしていた。 まぁ顔バレしてるから次の日お説教だったが。 海は俺の質問にニヤリと笑った。 「ほら。」 そう言って渡してきたのは……小さな箱。 振ってみるとコロコロと音がした。 「開けていいの?」 「もちろん。」 許可も貰ったので開けてみることにする。 パカッと音を立て箱が開く。 パァンっ!!! 「うわっ!!」 「ははっ、引っ掛かりやがった」 箱を開けると、小さな破裂音と紙吹雪が現れた。 イラッときた。 …やられた。と思い箱を閉じようとしたら、箱の底に何かが入ってるのが見えた。 なんだろうと取り出すと…一口チョコ。 「びっくり箱的な。ちゃんと詫びにお菓子も入れといたから相殺だろ?」 「……悪くないかも。けど、数は?」 「そりゃ昨日徹夜で作ったからな。バッチリ」 「ちょっと待ってろ」海はそう言うと裏庭の奥の方に入っていった。 数分後、なにやら大きい袋を二つ持って帰ってきた。 肩に掛ける型のバックみたいだ。 「ほら、これ持て。」 「いくつぐらい入ってるの?」 投げてきた袋を受けとり、肩に掛けながら聞く。 すると、海は指を一本立てた。 「10個?」 「バーカ。100個だ。全て配るぞ。」 多くない!?そう言おうと思ったら海はもう走り出してた。 「ちょ、もう行くの!?」 「ちゃんとついてこいよ?……さぁ、ゲームスタートだ。」 海に走り寄りどんな顔してるのかなーと、覗くとすごい悪どい顔でニヤリと笑っていた。 海どんだけストレスたまってるんだ…
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