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「強行策って、どんなのですか?」
海がすごく楽しそうにニヤニヤしてるから代わりに俺が聞く。
ちくしょう、この面白主義め……あ、俺もか。
『生徒手帳第26条…風紀委員はどうしてもやむを得ない場合、武力行使を許可する』
「つまり武力行使するってことね。」
『そうなりますね。では、自主しますか?』
俺と海は顔を見合わせる。
目を通じて会話をする……
うん、そうだな。
二人とも頷く。
答えは1つしかない。
「「自主します」せん」
…………。はい?
「え、なに言ってるの?」
「お前こそ。自主しねーに決まってんだろ」
「いや、これ以上罪が増えないうちに…」
「……捕まったらバレんだろーが。」
「でも……」
「うっせー!とりあえず自主はしない!!武力でもなんでも来やがれよ。受けてたつぜ?」
海が風紀の人達を挑発する。
こんのドアホ!
これ以上怒らせてどうすんだ!
『交渉決裂…ですね。』
風紀副委員長はそう言うと、片手を挙げた。
なんだ?そう思って見ていると……風紀委員長と副委員長の二人の後ろをぞろぞろと走っていたその他大勢の風紀委員の方たちが武器を片手に持っていた。
木刀、アーチェリー、鉄パイプ…など。
様々。
呆気にとられていると、風紀委員長がよく通る声で「フォーメーションA、行け!!」と叫んだ。
「「「はい!!」」」
風紀委員の方達は、委員長と、副委員長を残し、全員がさっきの道を逆方向に走っていった。
多分挟み撃ちとかそんなんだろうな。
「挟まれる前に、急ぐぞ。」
「おっけー」
丁度、二階への階段の所まで来れたので駆け降りる。
この学校無駄に広いから、一階一階の廊下が長いんだよ…。
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